「男性ホルモンでハゲるって本当?」「性欲が強い人はハゲるらしい…」など、ハゲと性的なものとの関係について噂は本当なのでしょうか?
男性ホルモンはハゲの原因であることは間違いありませんが、それだけが原因ではありません。
このページでは育毛アドバイザーとして過去に1000人以上の育毛のお手伝いをしてきた筆者が男性ホルモンとハゲの関係について以下の流れで紹介していきます。
このページを読んでいただければ、男性ホルモンとハゲの関係についての疑問が解消するでしょう。
1. 男性ホルモンでハゲるは本当!
巷では男性ホルモンが多いとハゲるという噂が真しやかに囁かれていますが、本当なのでしょうか?
結論から言うと、男性ホルモンが多い人はハゲやすいということは間違いありません。しかし、男性ホルモンだけがハゲの原因ではなく、他にもいくつかポイントがあります。
本章では男性ホルモンとハゲの関係について下記の流れで解説していきます。
- 男性ホルモンとハゲの関係
- 男性ホルモンの重要な7つ働き
1-1. 男性ホルモンとハゲの関係
男性ホルモンが多いとハゲると言われますが、その理由はハゲのメカニズムにあります。
男性ホルモンが酵素の働きによりハゲを引き起こす「脱毛ホルモン」に変換されてしまうことでハゲていきます。
男性ホルモンが多いと「脱毛ホルモン」が作られる確率は高まるため、男性ホルモンが少ない人に比べるとハゲるリスクは高いと言えるでしょう。
下記の「ハゲのメカニズム」を注意深く見ていきましょう。
ハゲのメカニズム
下記の図を見てください。男性ホルモン「テストステロン」と「5αリダクターゼ」という還元酵素が結びつくとジヒドロテストステロン(DHT)が生成されます。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、「脱毛ホルモン」と呼ばれる脱毛に作用するホルモンで、毛根に存在するアンドロゲン受容体に受け取られることで髪の成長を抑制したり皮脂を過剰に分泌し毛髪の育成に悪影響を及ぼします。
男性ホルモンはハゲの引き金になっていることは間違いありませんが、ジヒドロテストステロンに変換されたり、受容体に結びつかなければ、ハゲる理由にはなりません。
そして、男性ホルモンとは別に生活習慣や食生活などもジヒドロテストステロンが増えるきっかけになっており、男性ホルモンだけがハゲの原因ではありません。
1-2. 男性ホルモンの重要な7つの働き
男性ホルモンは下記の7つのような重要な役割を担っています。
- 体毛などの成長
- 筋肉量の増大
- 男性器の発達・性欲向上
- 記憶力・集中力向上
- モチベーションのアップ
- 健康増進
- 精神を安定に保つ
もし、ハゲないために男性ホルモンを抑えるようなことをすると、体だけでなく、心にも多大な影響が出かねないので病院で促されない限り絶対におすすめしません。
男性ホルモンは男性が生きていく上でかかせないものばかりです。
2. 男性ホルモンにまつわる2つの疑問の真相
「性欲が強い人はハゲるのか?」「 射精のしすぎはハゲるのか?」これらは男性なら一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?
その答えは以下の通りです。
- 「性欲が強い人はハゲる可能性がある」
- 「射精のしすぎはハゲる可能性がある」
1章のハゲのメカニズムを思い出しながら読み進めていきましょう。
2-1. 性欲が強い人はハゲるのか?
「性欲が強い人はハゲるのか?」という疑問の真相は「可能性としてありえる」というのが回答になります。
男性ホルモンには性欲を高める作用があるため、性欲が高い人は男性ホルモンが活発に分泌されている可能性があります。
遺伝や、食生活により還元酵素「5αリダクターゼ」の活性が高い人については、男性ホルモン(テストステロン)をハゲを引き起こす脱毛ホルモン(ジヒドロテストステロン)に変換する確率が高いため、「性欲が強い人はハゲる」可能性はあります。
2-2. 射精のしすぎはハゲるのか?
「射精のしすぎはハゲるのか?」という疑問の真相は「可能性としてありえる」というのが回答になります。精子はタンパク質、ビタミン、亜鉛などの成分で構成されていますが、使われなかったものは再吸収されます。
これらの栄養素は髪の育成にはかかせない栄養素であり、射精によって髪に必要な栄養素が失われている可能性はあります。
オナニーやセックスでテストステロン値に変化がないこと、禁欲によりテストステロンを増加させることを明らかにした論文があります。しかしテストステロンの量がジヒドロテストステロン量に直結しているとは言えないため、「射精のしすぎはハゲるのか?」についてはあくまでも可能性の域を超えません。
参考文献
オナニーとセックスの前後でテストステロン値に変化はないという論文https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8288490
禁欲はテストステロン値を増加させるという論文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12659241オナニーの前後でテストステロン値に変化がないという論文 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16238456
20代、30代など若年層の男性は中高年の男性に比べ男性ホルモン値が高いです。加齢とともにハゲる確率が高まって来ることを考慮に入れても男性ホルモンの量ではなく、それ以外に大きな理由があることが見えてくるでしょう。
気になるなら専門家に相談してみては?
自分は「そもそもハゲているか?」「何か対策が必要か」気になるなら専門家に聞いてしまうのが確実で手っ取り早いです。
多くのクリニックでは、無料でカウンセリングを行ってくれますが、最近では『DMMオンラインクリニック』がスマホを使って家にいながら完全無料で診断を受けられるサービスを行っており、気になったタイミングで家にいながら簡単に専門家に無料相談ができます。
テレビ電話で、頭髪の状態を確かめながらハゲているのか、今後すべき予防・対策を専門家の視点で無料で教えてくれます。もちろん話を聞くだけでも大丈夫ですし、必要な場合は薬を購入することもできます。心配な人は一度相談してみると良いでしょう。
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3. はげの7つの原因
先ほどもお伝えしたように、男性ホルモン以外にもたくさんハゲに繋がる要因があります。
例え男性ホルモンが多かったとしても、ハゲのリスクを高める7つのポイントを対策することでハゲるリスクをグッと抑えることができます。
- 食生活
- ストレス
- 血行不良
- 運動不足
- 喫煙
- 頭皮環境
- 遺伝
① 食生活
特に仕事が忙しくコンビニ食や、外食ばかりになると、下記のように食生活は乱れがちになります。
- 栄養不足
- 塩分・油分・食品添加物の取りすぎ
- 過度な飲酒
具体的に、どのようにハゲに繋がっていくのか、どうしていけば良いのかについて紹介していきます。
<栄養不足>
髪の原料となる「タンパク質」や、育成を促進させる「ミネラル」「ビタミン」の不足は髪の成長を妨げる大きな原因になります。
- 「タンパク質」・・髪の毛の原料となる
- 「ミネラル」・・・髪の育成の促進をする
- 「ビタミン」・・・血行促進・髪の老化防止
上記の栄養分が不足していると、髪の生育を妨げるため、ハゲの原因となります。
1日3食、肉・魚・野菜・乳製品などバランス良く食べることを心がけましょう。難しければ、「納豆」と「ごま」を毎日食べられれば、簡単にこれらの栄養素を摂取できます。
また、「イソフラボン」と「亜鉛」は、5αリダクターゼの合成を抑制する効果が期待できるため、積極的に摂取することがおすすめです。
- イソフラボンを取れる食材・・・納豆、豆腐など
- 亜鉛を取れる食材・・・・・・・牡蠣、煮干し、するめ、ビーフジャーキー、チーズなど
食生活はすべての病の元ですので、バランスの良い食事を摂るように心がけましょう。
<塩分・油分・食品添加物の取りすぎ>
塩分、油分、食品添加物の3つは頭皮環境を悪化させるリスクがあります。
「塩分」と「油分」をとることで、皮膚がギトギトになり、毛髪の育成に良くない頭皮環境になってしまいます。また、「食品添加物」は血行を悪化させるため、髪の生育に悪影響を与えます。
そのため、以下のような食べ物はなるべく避けることがハゲ対策には大切です。
- ラーメン
- スナック菓子
- ファーストフード
- 揚げ物
- コンビニ弁当など
我慢することは難しくても、頻度を落としたり、良くない成分が少ないものを選ぶなど工夫をしてみましょう。
ハゲに良いとされている食べ物について詳しく知りたい方は「プロが教える!育毛に効果的な食べ物と簡単な食事の全知識」を参考にしてみてください。
<過度な飲酒>
飲酒はジヒドロテストステロン(DHT)を増加させると言われています。
また、アルコールを分解するために髪の成長に必要アミノ酸が使われてしまうため、髪の栄養が不足しやすくなってしまいます。
飲酒の際は下記の注意点を守りましょう。
- 飲酒量を控える
- おつまみを控える
飲酒は食欲を高める作用を持っているため、油っぽいものを食べてしまったり、食べすぎてしまいがちです。
油っぽいものを食べ過ぎると、頭皮の皮脂量が増え、頭皮環境を乱すことに繋がります。飲酒量は控え、おつまみなども油っぽいものは控えましょう。
② ストレス
仕事や寝不足などでストレスがたまると、男性ホルモンが多く分泌されます。男性ホルモンは脱毛ホルモンとも呼ばれるジヒドロテストステロン(DHT)を生成してしまうため、ストレスはハゲに繋がります。
また、ストレスは血管を収縮させる原因になります。頭皮に必要な栄養は血液によって運ばれていますから、髪の毛への栄養供給を阻害してしまうことでハゲの原因となります。
ストレスを貯めないために下記のような対策をしましょう。
- 睡眠は質にこだわる
- 定期的にストレスを発散する
<睡眠は質にこだわる>
睡眠はストレスを和らげるための最善の方法です。最低6時間は寝ることが大事ですが、難しい人は、睡眠の質を高められると言われている下記のような対策に取り組んでみましょう。
- 寝る前にスマホの画面を見ない
- 寝る前にホットミルクを飲む
- 寝る前にストレッチをすること
<定期的にストレスを発散する>
あなたなりのストレスの発散方法を見つけましょう。
例えば下記のような方法があります。ストレスの発散になると言われている対策ですのでやってみてください。
- カラオケに行く
- 太陽の光を浴びる
- マッサージに行く
③ 血行不良
栄養分や酸素は血液で運ばれますが、頭皮の血行が悪くなってしまうと、毛髪に栄養や酸素が行き渡らなくなります。
すると、髪の育成に悪影響を及ぼすだけでなく、髪の毛が弱ってしまいます。そのため、血行を悪くするような生活習慣はハゲに大きな影響を与えます。
下記は血行不良に繋がる日頃の行動や、血行をよくするための対策です。参考にしながら日頃の生活に取り入れましょう。
- 過度の飲酒や喫煙を控える
- 適度な運動や入浴を行う
- 血行に良いものを食べる
④ 運動不足
脱毛ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)は汗と一緒に体外に排出させることが可能です。この効果はわずかではありますが、運動をしている人はハゲにくい傾向にあると言われています。
反対に運動不足な方はジヒドロテストステロン(DHT)を排出しにくいだけでなく、血行が悪くなる傾向にあるため、運動不足はハゲの原因になりえます。
下記のような対策をして、軽く汗をかいたり、無理なく運動を取り入れましょう。
- できれば有酸素運動を定期的に行う
- 通勤でバスなどではなく少しの距離を歩く
- サウナへ行ったり、入浴時湯船に浸かる
⑤ 喫煙
喫煙がハゲに良くない理由が2つあります。
- 血行不良
- ビタミンの破壊
喫煙は血管を収縮させ、血行を悪くする作用があります。血行不良は育毛に必要な栄養の供給に影響を及ぼすため、ハゲにつながります。
また、ビタミンは髪や頭皮を作るために必要な栄養素ですが、タバコに含まれる成分によってビタミンが破壊されてしまうためハゲに良くありません。
喫煙をしないことが一番の対策なので、ハゲ以外の健康のためにもこれを機に禁煙しましょう。
⑥ 頭皮環境
頭皮環境は髪の成育に関わっています。
頭皮が炎症をおこしたり、フケなどがたまる状態が続くと、それらが原因で髪が抜けてしまうことがあります。
そのため、まず頭皮に刺激を与えないように心がけ、頭皮の環境を健やかに保ちましょう。
頭皮の環境を乱してしまう原因として考えられるのが下記の4つです。
- 刺激の強いシャンプーを使っていること
- 頭皮を強く洗いすぎていること
- 整髪料・カラー・パーマの刺激
- 油っぽいものを摂取しすぎによる皮脂の過剰分泌
シャンプーは優しいものに変えたり、正しい洗い方をマスターしましょう。
<頭皮に優しい頭の洗い方>
- シャンプーの前に指の腹で2〜3分程洗う
- シャンプーは手の上で泡立ててから使う
- 指の腹で洗う(爪を立ててはだめ)
- すすぎは3分以上、リンスはその倍以上すすぐ
シャンプーの仕方や、頭皮に優しいシャンプーについて興味がある人はこちらの記事で「市販で人気の低刺激シャンプー20選[2024年おすすめランキング]」紹介していますので、参考にしてみてください。
また、ハゲが気になる場合は整髪料やカラーは控えましょう。食生活は頭皮環境の悪化に繋がりますので、規則正しい栄養バランスを考えた食事を心がけましょう。
⑦ 遺伝
遺伝はハゲに大きく関わっています。遺伝によりハゲやすい性質を持っているため、ハゲになる確率はグッと高まります。
具体的には、「5αリダクターゼの分泌量」「アンドロゲン受容体の感度の高さ」などが遺伝すると言われており、脱毛が引き起こされやすい体質になります。
下記のように、両親どちらからも遺伝します。
- 5αリダクターゼの分泌量・・・・・両親どちらからも遺伝の可能性があり
- アンドロゲン受容体の感度・・・・母親からのみ遺伝する
残念ながら、遺伝に対して直接対策を行うことは難しいですが、これまでの対策をおこなったり、治療をすることで効果は得られます。諦めずに立ち向かっていきましょう。
参考. すでにハゲてしまった方は病院や育毛剤を!
すでにハゲが進行してしまっている方は、日頃のケアをしてもすぐに大きく変わることは難しいです。あくまでも予防の域です。
「ハゲを改善したい」「これ以上悪化させたくない」と思う人は、薄毛専門のクリニックのような病院での治療を検討してみましょう。
病院が苦手な場合は育毛剤や日頃のケアで対策をしましょう。
それぞれ、いろいろな病院や育毛剤がありますが、以下のページに正しい選び方をまとめましたので、これらを参考にあなたに合うものを選んでいきましょう。
- 病院・・・・「薄毛治療完全ガイド|何科に行くべき?から全国地域別おすすめ病院まで」
- 育毛剤・・・「騙されるな!30種使ってわかった育毛剤の効果とおすすめ3選」
4. さいごに
男性ホルモンとハゲの関係について詳しくお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?
男性ホルモンが多いと、脱毛ホルモンであるジヒドロテストステロンに変換される確率は高まるため、男性ホルモンが少ない人に比べると、ハゲやすい状態にあるとは言えます。
しかし、ハゲるリスクを高めるのは男性ホルモンの量だけではなく、生活習慣などが大きく影響しています。
本ページのハゲるメカニズムをしっかりと理解し、男性ホルモンが多くてもハゲないように生活習慣を改善しましょう。
あなたのハゲについての悩みが少しでも解決することを心から願っています。