「HARG治療って本当に効果あるの?」「HARG治療なら髪が生え続けるらしい」と聞いてHARG治療を検討していませんか?
専門クリニックなどのHP では、HARG治療について詳しく紹介していますが、良いことだけが書いてあるので、真実が見えづらくなっています。
そこで、このページでは、過去に育毛アドバイザーとして1000人を超える方々の育毛をお手伝いをしてきた経験を持つ筆者が、HARG治療についてフラットな視点から下記の流れで解説していきます。
このページを読んでいただければ、HARG治療を正しく理解し、薄毛の改善に役立つ知識が身につくでしょう。
1. HARG治療とは?
HARG治療とは、Hair Re-generative theraphy(毛髪再生治療)のことで、骨髄や脂肪の幹細胞から抽出した成長細胞を頭皮に注入する幹細胞を使った最新の治療法です。
毛母細胞を活性化させる効果が強く、発毛を促す効果が期待できます。プロペシアやミノキシジルなどの薬を試してダメだった人や、副作用がある治療をしたくない人におすすめです。
効果が出るまでに3~8か月かかること、そして痛みを感じる可能性が高いといったデメリットがあります。
2. HARG治療の効果とそのメリット
HARG治療とはどんな効果があり、どんなメリットがあるのか?について紹介していきます。
2-1. HARG治療の効果と作用の仕組み
HARG治療では、成長因子と呼ばれる幹細胞から抽出した髪を生やし成長するために必要な因子と、髪が育つために必要な栄養素を頭部に直接注入することで、下記のように髪の周期を正常に戻していくのがHARG治療です。
薄毛の人は、髪が生えて、成長し、抜けて行くサイクルが乱れ、成長期が途中で終了してしまうことによって引き起こされているため、髪のサイクルを正常に戻す必要があるのです。
およそ月に1〜2回の治療を行い、合計で5〜10回の治療が必要とされています。そして、効果を得るためには3〜8ヶ月程度の期間が必要です。
2-2. HARG治療のメリット
HARG治療のメリットは下記4つです。
- 発毛効果が証明されている
- 効果が持続する
- 副作用がない
- 女性でも治療可能
HARG治療は、研究論文で発毛効果があったというデータが出ています。
さらに成長因子の作用で、頭皮や毛根の細胞を活性化するので、一定期間治療をした後は効果が持続します。
そして特に副作用もないため、男女問わず治療ができるという点がメリットです。
<臨床データ>
2-3. HARG治療で効果が出るまでに必要な期間
HARG治療がしっかりと効いていたとしても、実際に見た目に変化が現れ、髪が増えたと実感できるようになるまでにははやくても6ヶ月程度時間がかかることは覚悟しましょう。
頭髪は下記の図のような「髪が生え、成長し、抜ける」という一定の成長サイクルを繰り返していますが、薄毛の人は、この「成長期」が短くなっています。
成長期が短くなると、髪が成長する前に抜けてしまうため、細い髪や短い髪が多くなってきます。
髪が薄い状態は上記の図の休止期の状態にある髪が多いという状態であり、休止期を経て産毛が生え始めるまでには最短でも3ヶ月はかかります。
さらに、生えた産毛が成長し、髪が増えたと実感できる程度まで伸びるまでにはさらに時間がかかるため、最短でも6ヶ月もの期間がかかるというわけです。
3. HARG治療の副作用とデメリット
薄毛治療というと副作用があるイメージを持っている人も多いかと思いますが、HARG治療はどうなのか?そして、デメリットはあるのか?について紹介していきます。
3-1. HARG治療の副作用って?
HARG治療は普及しはじめて、時間が浅い治療法ですが、現在はまだ副作用についての報告はないようです。
アレルギーや感染症などのリスクについても、きちんとチェックされているため、副作用についてはほとんどリスクなく治療を受けられそうです。
3-2. HARG治療のデメリット
HARG治療は副作用がない治療ということで、安心して治療を受けられそうですが、実はデメリットも下記のようにいくつかあります。
- 費用が高額
- 治療回数が必要
- 治療に痛みがある
HARG治療は、1回の治療(因子の投与)あたり10万円程度の費用が必要で、効果を得るためには、複数回の治療が必要なため、継続して治療を受けると、50万〜100万円を超える費用が必要です。
成長因子の投与の際には注射を使いますが、治療には麻酔は使わないため、痛みを伴うことがデメリットです。
3-3. HARG治療で発毛しない場合って?
HARG治療は、成長因子がヘアサイクルを正常化させ発毛を促進させるのですが、髪の元となる毛母細胞が死滅しているケースでは効果がありません。
そのため薄毛になりはじめてから長い年月が経っている場合は、改善できない可能性があります。
1つの目安ですが、おでこやつむじが薄くなり、ツルツルてかてかしたような状態の頭は、細胞が死滅している可能性があるためHARG治療でも発毛しません。
4. HARG治療って実際どうなの?
HARG治療は、まだまだ新しい治療法であり、他の治療法に比べて1ヶ月あたりの費用は高額になるため、実際のところはどうなのか?と心配になっている人も多いのではないでしょうか?
育毛アドバイザーとしての個人的な見解として、「試す価値はある、しかし過信しすぎるべきではない」と考えています。
4-1. HARG治療はデータが少ない!
HARG治療は効果があることが証明されているとお伝えしましたが、HARG治療については、実は症例数については脱毛症患者の22人についてしかデータが取られていません。
他の薄毛の治療薬であれば数千人程度のデータが調べられていますが、それらに比べると、圧倒的にデータが少ないため、「因子投与患者の髪の状態に偏りがあったのではないか?」「さらに人数を増やしても効果があると言えるのか?」については少し疑問が残ります。
4-2. HARG治療の口コミまとめ
実際どうなのか調べるため、ネット上にある100の書き込みを調べ、効果があったという人と、効果が得られていない人の口コミをまとめました。
全体としては効果があったという口コミの方が多いようでした。
効果があったという人の口コミ
「ボリュームが出た」「復活した」「薄かった部分が濃くなったなど」効果があったという多くの口コミが見つかりました。
出典:Yahoo知恵袋
出典:Yahoo知恵袋
出典:Yahoo知恵袋
効果が得られていないという口コミ
効果が得られていないという口コミは、効果があった人に比べて少ないものの、効果が得られていない人もおられるようでした。
ただ、治療にはある程度の期間が必要ですが、まだ期間が経っていなさそうな人の書き込みもありました。
薄毛治療のため、昨年10月から頭皮の針治療をしていますが、特に変化はありません。やはり、遺伝だと何やってもダメなんですかね? ハーグ療法も合わなかったし。
出典:Yahoo知恵袋
5. HARG治療の費用は?治療を受けられるクリニック
HARG治療を受けられて、複数拠点を持っているクリニックを下記の表にまとめました。
クリニック名 | 拠点数 | HARG治療価格 |
桜花クリニック(本家) | 東京(新宿) | HARG治療:80,000〜 |
ガーデンクリニック | 東京(池袋・品川)・横浜・名古屋・大阪・福岡 | HARG治療:¥88,000〜 |
ゴリラクリニック | 東京(新宿・渋谷・銀座)・大宮・名古屋駅前・大阪梅田・大阪心斎橋・福岡 | HARG注入療法:¥88,000〜 |
AGAスキンクリニック | 全国60以上 | Dr’sメソ(AGAメソセラピー):¥55,000〜 |
湘南美容クリニック | 全国80以上 | スマートメソプレミアム: ¥46,400/3回〜 |
※「-」はHPに記載がない、もしくはおこなっていないことを示しています。
HARG治療を研究し、治療法を開発したのは桜花クリニックの院長先生です。本家の治療を受けたいのであれば桜花クリニックに行きましょう。
その他のクリニックでもHARG治療を受けることができますので、あなたの通いやすさや予算に応じてクリニックを選びましょう。
AGAスキンクリニックでは、HARG治療と原理がほとんど同じようなDr’sメソ(AGAメソセラピー)を行っています。HARG治療に比べ治療費が安いので、費用を抑えたい人はAGAスキンクリニックに行きましょう。
6. HARG治療とメソセラピーの違い
HARG治療とよく混同されることも多い、頭皮に直接薬品を注入する「AGAメソセラピー」という治療方法があります。
注射器などで直接頭部に注入する点は同じなのですが、厳密には全く違うもので下記のような違いがあります。
- HARG治療・・・「成長因子(毛根の細胞を活性化する物質)が入っている」
- メソセラピー・・・「有効成分や栄養素が入っている」
以下の表で、HARG治療とメソセラピーの違いについて、治療法の「概要」「成分」「効果の持続性」の比較軸でまとめていますので確認してみてください。
HARG治療 | メソセラピー | |
概要 | 髪を作り出す細胞を活性化し、ヘアサイクルを正常化させることで薄毛を改善していく治療法です。 | 有効成分を注入することで、発毛を促したり、抜け毛を防ぐことで、薄毛を改善していく治療法です。 |
成分 | 毛母細胞を活性化させる成長因子と髪が成長するために必要なタンパクAAPE、ビタミン、アミノ酸等などの成分が豊富に配合されている。 | ビタミン、アミノ酸等。ミノキシジルやフィナステリドなどの有効成分が配合されている。 |
効果の持続性 | 治療後も効果が継続する。 | 治療を継続しなければ効果も止まる。 |
ただし、最新のメソセラピーの薬品には成長因子が配合されているケースも多いです。
「HARG治療」というのはあくまでも、日本医療毛髪再生研究会で「HARG治療施設」と認定を受けた医療機関が行う再生治療ですので、日本医療毛髪再生研究会の認定外であっても、成分によっては、ほぼ同等の効果が得られる治療なのです。
メソセラピーであっても、事前のカウンセリング時に成長因子が配合されているか確認してみましょう。
7. さいごに
ここまでHARG治療ついて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
HARG治療は他の薄毛治療にはないメリットやデメリットがあります。
メリット | デメリット |
|
|
費用は高額ですが、副作用はなく効果も持続する治療法なので、もし他の治療でダメだった人や副作用などが気になる人はHARG治療を検討してみてよいでしょう。
このページを読んでみて、「HARG治療は違う」と感じた人はこちら「病院の薄毛治療で改善|おすすめのクリニック10選【全国地域別】」のページを参考にしてみてください。
あなたの悩みが少しでも解決することを心から祈っています。
HARG経験者です。ちなみに「西新宿杉江中央クリニック」でやりました。HARGは確かに効果は3~4回で目に見えて効果はありました。自分はその後、安定させるために薬だけはまだ飲んでますが、HARGはもうやってません。内服薬だけでは効果が出たとしても1年くらいはかかります。どちらを取るかは自分次第だと思います。