「円形脱毛症に効く漢方は?」「円形脱毛症に漢方は有効?」など、円形脱毛症の対策として漢方が気になっていませんか?
円形脱毛症に漢方薬が効果があるという話もありますが、私はメインの治療法としては漢方は適切ではないと考えています。
本ページでは育毛アドバイザーとして過去に300人以上の育毛のお手伝いをしてきた筆者が円型脱毛症と漢方薬の関係について以下の流れで解説していきます。
このページを最後まで読めば、円形脱毛症の治療に関する知識が身につき精神的な不安を軽くすることができるでしょう。
1. 円形脱毛症の治療に漢方薬をおすすめしない2つの理由
円形脱毛症に漢方薬が効果があると述べているサイトがあったり、漢方が効くという噂がありますが、筆者は円形脱毛症の治療には漢方はおすすめしていません。
なぜなら下記の2つがあるからです。
- 科学的に根拠が不十分
- 効能が円形脱毛症の原因を網羅していないこと
1-1. 科学的に根拠が不十分
漢方薬は科学的根拠が不十分なので、筆者は基本的におすすめしていません。
なぜなら臨床試験で効果を認められたものではなく、漢方を使ったら円形脱毛症が改善したという例があるだけで、本当に漢方薬が効いたのか、自然治癒したのか検証されたわけではないからです。
1-2. 効能が円形脱毛症の原因を網羅していないこと
西洋の薬は症状に対する対症療法ですが、漢方は考え方が少し違っています。
漢方では、からだは「気、血、水」という3つの要素から構成されており、バランスが重要となり気(エネルギー)、血(身体に栄養を運ぶ)、水(身体を支える)を漢方でバランスを整えようというような考え方をします。
出典:http://kampogenbun.cocolog-nifty.com/
主に円形脱毛症に効果が期待できるとされているものは5つあります。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
- 小柴胡湯(ショウサイコトウ)
- 加味逍遥散(かみしょうようさん)
- 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
これらのほとんどがストレスや血行の改善に効果が期待できるとされているものばかりです。
確かにストレスや血行は円形脱毛症の原因の要素でありますが、円形脱毛症は自己免疫疾患(※)が原因とも考えられており、自己免疫疾患に対する効能については言及されていません。
※本来であれば外から来る細菌などに反応する免疫が、自分の髪を作る細胞を間違えて攻撃してしまうことです。
2. 漢方薬の2つのメリット
治療法としてはおすすめしない漢方薬ですが、実は漢方薬には主に2つのメリットがあり、必ずしも使わない方がいいとは言えないところがあります。
- 体質改善が期待できると言われている
- 副作用が少ない
2-1. 体質改善が期待できると言われていること
西洋医学と異なり、漢方薬のメリットは、体質改善が期待できるところにあります。漢方を飲むことで、体の治癒力を高める事が出来ると言われています。
つまり、病気を体質改善によって根本の原因から治せる可能性があるということです。
円形脱毛症はストレスが原因となり、自己免疫異常を引き起こすことにあると考えられていますので、体質を改善し、自己免疫疾患の体質を改善することで、根本の原因から解決できる可能性があります。
2-2. 副作用が少ないこと
また、漢方にはもう一つ大きなメリットがあります。それは、西洋薬と比較すると副作用のリスクが低いという事です。
あくまでも、西洋薬と比べてということなので、漢方薬に全く副作用がないわけではありませんのでそこは理解しておいてください。
以上のことから、漢方を使いたい方はメインの治療法とするのではなく、サブの治療法とすることをおすすめします。
3. 円形脱毛症を早く治したい人がすべき簡単な3つのこと
円形脱毛症は症状が軽いものの80%は1年以内に治るとも言われており、症状が重くても適切な治療をすることで治る確率が高い病気です。
病院に行けば治る程度のものも、間違った対策をしたり、病院に行かないことで長い期間治らない可能性もあります。
円形脱毛症を確実に治すためまず下記の3つに気をつけましょう。
- 病院に行く
- 継続して治療を続ける
- 生活習慣を改善する
ストレスが原因の場合や軽度の症状は自然治癒する可能性もありますが、はっきりとしたことは自分ではわからないことも多いので、皮膚科かAGAクリニックなどを受診することをおすすめします。
治療を始めてから最短でも3ヶ月〜半年以上は治療に時間がかかるので、治るまで継続して治療を続けることがとても大事です。
円形脱毛症はストレスと密に関わりがあるため、食事、睡眠、運動などの生活習慣を整え、ストレスが少ない環境を作りましょう。
参考:病院の選び方の3つのポイント
円形脱毛症は皮膚科のある診療所や病院に行くことをおすすめします。
- 皮膚科に行くこと
- 電話かHPで円形脱毛症に対応しているかをチェック
- 近くの病院に行くこと
まれに円形脱毛症の知識が薄い皮膚科の医師もいるようですが、手に負えないと判断された場合は紹介状を書いてもらって詳しい先生がいる病院に行きましょう。
あらかじめ電話して確認をするか、HPなどで円形脱毛症についての記載があるかを調べてから行くといいでしょう。
また、長期間の治療のことを考えるとなると、定期的に薬を処方してもらうことになるので、なるべく近くの病院の方がいいと思います。
実は円形脱毛症ではないってこともよくある…
はっきりと円形に髪が抜けてしまっているものは円形脱毛症とみてまず間違いないのですが、「円形脱毛症ではなく、加齢や遺伝による男性型脱毛症(AGA)あるいはFA行く、すなわち一般的なハゲだった。」というケースもよくあります。
もしまだ「円形脱毛症かどうかわからない」という場合は、下記のような専門家による無料診断サービスもあるので、相談してみても良いでしょう。
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4. まとめ
円形脱毛症の治療に漢方薬を使うことについて解説をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
以上の話をまとめると、円形脱毛症のメインの治療には漢方薬はおすすめしません。病院で治療をすれば高い確率で治る病気なので、まずは病院に行って治療をしましょう。
しかし、漢方薬は血行をよくしたり、体質改善など、体の根本のバランスを整える効果が期待できるので、民間療法として行ったり、病院での治療で改善しなかった人が取り組んでみるにはいいかもしれません。
漢方薬は副作用が少ないといっても、様々な成分が入っていますので、もし併用する際には専門家に相談するなど十分に注意をしましょう。
あなたの円形脱毛症の悩みが少しでも改善することを心から願っています。